2015/06/10
何を使っているのか聞かれたのでつらつら書いておくよ。
モデリング
Nifskope : 無料
Nifの閲覧、編集が可能なツール。
作製したモデルをSkyrim上で正しく動作させるために使うことが多い。ノードの追加やテクスチャの変更が可能で、2.0からはゲーム内に近い環境でモデルを閲覧することができるようになった。
UV編集もある程度は可能だが、素直にモデリングソフトを使うことをお勧めする。
Blender : 無料
モデリングツール。ポリゴンモデリングに適している。
よく初心者に勧められるツール。使ってみると分かるがどう考えても初心者向けではない。
3dペイントやスカルプト、モーション作製などなど、これ一つでだいたいのことはできる。しかし、それらの機能が使いやすいかと聞かれれば話は別。それに適したツールを適時使用することをお勧めする。
3d-coat : 非商用100ドル、商用400ドル
スカルプト・ペイントソフト。粘土をこねるかのようにモデリング(スカルプト)ができるツール。スカルプトソフトといばzbrushだが、それと比べて値段が安く、steamでも購入できるので入手しやすい。
スカルプトしたものをゲームで使用するためにはリトポロジーというポリゴン数を減らす作業が必要。リトポロジーは時間のかかる作業だが、モデリングにおけるトポロジー(線の流れ)を理解しやすい。トポロジーへの理解はポリゴンモデリング、CKにおけるNavmesh貼りでも生きるので、最初は手作業でリトポロジーをすることをお勧めする。
UV展開/編集はblenderよりも直感的でやりやすい。尖った部分のUV展開にやや難がある感じ。
v4.5からはPBRに対応しており、3Dペイントツールとしても十二分である。
テクスチャ
GIMP :無料
画像編集ソフト。機能がそろっており、非常に使い勝手が良い。専用Pluginを導入することでDDSを扱うことできるが、DDS圧縮は他のツールと比べてノイズが気になる。
Paint.NET :無料
画像編集ソフト。シンプルで使いやすい。
DDS対応。DDS変換で生じるノイズは他と比べて小さい。
画像編集ソフトだけでテクスチャを作ることもできるが、それにはある程度の知識と技量が必要となる。
そのためテクスチャを作るメインツールとして画像編集ソフトを初心者に勧めることはできない。
Optimizer Texture :無料
テクスチャの最適化ツール。
BMP、TGAからのDDS圧縮も可能。
DDS圧縮で生じるノイズはGimpほど目立つものではないが、Paint.netよりはやや劣る。
DDSへの圧縮に関しては、Paint.NET≧Optimizer Texture>>>Gimp
Substance Designer : 非商用149ドル、商用590ドル
テクスチャを作るためのビジュアル・プログラミングツール。
視覚的な操作でノード(関数)を組み合わせテクスチャを作ることができる。
試行錯誤がしやすく、使っているうちにテクスチャの構造や種類を自然に理解することが出来るので、テクスチャ作製の経験や知識の無い人にこそお勧めしたい。
これでプロシージャルテクスチャを作れるようになったら一人前。
Bitmap 2 Material :非商用99ドル、商用149ドル
Substance DesignerのBitmap2Material機能に特化したツール。(機能的にはSD ⊃ B2M)
一つの画像から高品質なノーマル、スペキュラー、アンビエントオクリュージョンなどの各種マップを生成可能。
Substance Painter : 非商用149ドル、商用590ドル
PBR対応の3Dペイントツール。(3Dモデルに直接ペイントしてテクスチャを作る)
プリセットが豊富で初心者でもとっつきやすく、知識も経験も絵心も無い人でもそこそこのテクスチャを簡単に作ることができる。
作製したSubstanceを読み込んでペイントに使うことができるので、Substance Desingerと合わせて使うことをお勧めする。
動作に高いPCスペックを要求するので、低スペックPCでの運用は無理だと思ったほうがいい。
ミドルスペックのPCでは、1Kでの作業が基本となる。それでも売りの一つであるパーティクル・ベース・ペインティング(ブッカケ)の使用は難しい。
Substance系列は低価格で高機能。非常にコストパフォーマンスが良い。UIも分かりやすく学習に最適である。購入にあたっては、Substance Designer, Bitmap2Material, Substance Paitnerが一まとめになったSubstance Indie Packをお勧めする。が、運用にはある程度のPCスペックが必要であることは念押ししておく。
Substance Indie pack :Steam、セールになることもある
Substance Live Indie pack :公式、要アカウント、分割払い可能で各種Option付き
Substance Player :無料(要アカウント)
Substanceの閲覧ツール。Substance系列は基本的に重いので、ちょっとSubstanceを確認するときに使う。出力も可能。

Substance DataBase : 1590ドル
1000 以上のSubstanceを含んだパッケージ。有料のリソースパックと言えば分かりやすいか。
ソース付きなので、基本的なビットマップベースからプロシージャルテクスチャの作製まで学び取ることは出来る。
既に十分な素材を持っている人、Substance DesignerでSubstanceを自作できる人には必要ないだろう。値段は非常に高く、これを購入するよりは他のツールに資金を回すことをお勧めする。
買うとするならば半額セール、かつ円高時を狙うべし。
Substance Tools
高品質なネジやボタン、縫い目などが簡単にペイントできるようになるプリセット。バリエーション豊富でデフォルトのものより使い勝手が良い。お勧めはSeam&Stiches(縫い目)、次にボタン類。ネジ類はお好みでいったところ。
オレンジ色はSubstance Paitner用のファイルのみ。
青色はそれに加えてスカルプティングソフトZbrushのIMMブラシ、アルファマップ、Photoshopでノーマルマップを作るプラグインNDO用のテンプレートがセットになっている。Substance Painterしか持っていないのなら青色を買う必要はないだろう。